トモダチの彼女と同居
はづき
* *
入学式から引き続き学部オリエンテーションを終えた俺は、キャンパス内に設置されてあるベンチへと腰かけた。
慣れないスーツに慣れない靴。
将来小学校教員を志望とする俺は教育学部に所属しており、結の彼氏の葉月は同大学の法学部所属だ。
本来ならば結もキャンパスは違うが、同大学の医学部への進学が決定していた。
受験生活はいつも三人で、必死に勉強してたのが懐かしい。
異色のカップルだったが、美男美女。
その二人に囲まれた俺は、ただの囚われた宇宙人。
結と葉月の温度差のありすぎる関係が俺は、大好きだった。
もうそんな光景を見ることはできないのだ。
そう思うと涙が自然に流れてきた。