トモダチの彼女と同居
「相川結さん」
「あたし?」
結が首をかしげる。
な、なんだ、いきなりかしこまって。
「あなたが成仏できない理由も私はわかります。あなた自身も気付いているでしょう?」
結が気付いている?
そ、そーなの?
「え?わかるわけないじゃん」
結がむっとした表情で上原さんを睨む。
な、なんだこの雰囲気、俺苦手範囲だぞ。
「その思いが消えない限りあなたは成仏できずに苦しむことになる」
何の思いだ?
「い、いみわかんないよ~」
「私にはあなたの心の中が読めます、いつでも相談のりますから」
笑顔で会釈するとふたたび歩きはじめた。
結はその姿をじっとみつめるだけだった。
結は俺に何か隠している。
何もわからないけどそれだけは確信できた。