彼氏に依存されました。
彼氏に依存されました。1





彼の笑顔は天使の微笑みだ。
彼はすごく大人びて、優しい。
彼と話すと疲れも吹っ飛ぶ。
本当に本当に優しい隠岐君。


だけど、それは私にだけじゃない。彼は本当に優しい人だから私を特別扱いしないし、誰彼無しに優しくするし、隔てなく接する。


それでも私は隠岐君に惹かれて、好きだと思った。いや、だからこそ好きになったのかもしれない。


関係を壊したくないから伝える気はない。同じバスケ部に所属してるし。この居心地の良さを自ら壊すことなんて出来ない。毎日会えるだけで充分だった。
彼はバスケ部部長で、私は彼を支えるマネージャー。それだけの関係でも良かった。隠岐君の傍にいられるだけで私は幸せだった。


友達もおらず適当で退屈な学校生活を送っていた私に声を掛けてくれた隠岐君。
あの日から、私の世界は薔薇色に変わった。



「ねえ、須磨さん。ちょっと良い?」
「うん!」




私は今、この日々に満足している。






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