恋愛妄想族
【回想】
 
あれは、雪の降る寒い夜の事だった…
 
 
「うぅ〜…寒いよぉ。お金(というより鞄)盗まれたよぉ〜。帰れないよぉ〜」
 
 
夕方、駅のホームのベンチで、電車待ちしてる間に、眠ってしまっていたらしく、鞄ごと失くなってて…。
 
起きたら夜だし、鞄は無いしでワンワン泣き喚(ワメ)いていると、
 
 
「ちょっと何?さっきからウルサイわねアンタ!一体どうしたってのよ?」
 
 
そう話しかけて来たのが、健四郎こと、愛ちゃんだったの。
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