大切な記憶




「あ、あの!!」




声、裏返ってるよ。



しかも足ガクブルになってるよ。



大丈夫かい?




『なに?』




ビビられないようなるべく優しく問う。




「た、た、助けて頂きありがとうございます!!」



ぺこーと頭を深く下げた。



『!!』


正直ビックリした。



お礼を言われるなんて思ってもいなかった。



私にビビって逃げると思ったのに。



今までの経験上そうだった。




『あー、いーよ。お礼なんて。逆にごめんね。目、つけられてたら。』





いらない助けだったかもしれないのに、かってに首つこんでしまったのだから。





「いえ!本当にありがとうございます!では、僕教室に戻ります!!」




ビシッと敬礼をし屋上から去って行った。




















< 100 / 100 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop