大切な記憶
おいおい、先生がそんなんでいいのか?
でも変に熱い先生も嫌だし…これでいいのか…。
チラッと生徒を見る。
お!以外にも視線が集まっている。
あ、これが普通か!
真面目で地味なキャラ作らないと!
真面目、真面目…
鞄を抱き込むように持ち顔を下にむけ自己紹介をする。
『りゅ、竜崎…楓です。』
小さい声でぼそぼそと自己紹介をする。
こんなんでいいかな?
ざわざわ…ざわ…
!!
ざわついた声が聞こえる!!
てか、怒号も聞こえるのですが…そこはスルーしよう。
「オメーらうるせーぞ。お前なー、そんだけでいいのか?宜しく~とか趣味はーとか言わなくていいのか?」
中年狸もういい喋るな。
仲良くする気は皆無だから。
あ、
真面目キャラ…
『だ…大丈夫です…。』
中年狸はなんか納得いかない顔をしながらも
まいいか。お前の席は窓際な。
と一番後ろの席を指して授業を始めた。
一部だけガラン…と人がいない席に行けと?
なんか、寂しいじゃないか!
………いや、好都合か…。