大切な記憶


_____




颯のバイクは派手だから見つけやすい。






『お待たせ~。』




「おっせぇー。」



バイクに寄りかかり待ちくたびれている様子だ。





校門からここまでは結構距離がある。





『ごめんごめん。』




適当に謝っておく。





「おい、謝り方雑すぎんだろ!?」





『早く倉庫に行こう。』




颯のツッコミをスルーして



ウィッグをはずし、眼鏡も取り変装をやめた。




そして私はバイクに乗ろうとした。




けど視線がビシビシ伝わってくる…。




『なに?』



颯がガン見してくるのですが…。




「いや…、楓だな~と思って。」



はぁ!?



なんだそれ?




『意味不~。』



と言いながらバイクの後ろに乗る。




私は私だけど?




颯は、なんでもねぇ。と言いバイクを倉庫の方へ発進させた。





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