大切な記憶
「名前なんて言うの?」
「……。」
「何年生?」
「……。」
「彼氏いる?ま、いたとしても関係ないけど。」
「……。」
「家どこー?」
「……。」
なんなんだ!?
後半クッソどうでもいーこと聞いてくるな!
用が無いならさっさとどっかいけ!!
「なぁ、無視してんじゃねーよ!!」
ガン!!!
私の顔、真横には目の前にいる男の拳がある。
その拳からパラパラと壁の欠片が落ち、ひびが入っている。
壁に罪はありません。