大切な記憶
流星は眉間に皺をよせてこっちを見てくる。
こうゆう時は"こいつ等をどうにかしろ"の無言の合図。
はいはい、今行きますよ。
話を聞き出すのが俺の役目。
女の子たちの前に立ち営業スマイルで尋ねる。
『ねぇ、今急いでいるんだ。簡潔に教えてくれない?御下げの子って何処で見たの?』
女の子たち怖がってないの?とか思った?
ざんねん♪
不良でも優しく聞けば教えてくれるんだよ。
俺たち結構人気あるから。
「そこの階段で絡まれていました。」
近くにある階段を指し教えてくれる。
それだけか…
情報が少ないな…。
『他に知っていることない??』
女の子は俯き少し考え始めた。
なにか思い出したのかパッと顔をあげ、
「あ!体育館の方に連れていかれてました。」
これは強力な情報だ。
『ありがとう。』
笑顔でお礼を言う。
体育館の方か…。
これは急いだ方が良さそうだな。