大切な記憶
「あ?…何もいねーじゃねーか。」
ギリギリセーフ!
「んなこったーどうでもいい。早く出せよ。殴られるのは嫌だろ?」
声がマジトーンになってんじゃん。
んーここは出て行って止めるとこだけど…なんせ変装してっからなー。
もう一度そうっと覗く。
あ、カツアゲされてる子半泣きになってる。
しょうがないなー暇だし助けに行きますか。
ウィッグ取ってー、眼鏡とってー。
そこら辺におきーの~~
ジャンップ!
『っと!着地成功〜!』
クルッと回りカツアゲヤローの方を見る。
あれ?めちゃくちゃガン見されてる。
いきなり現れたんだから当然のリアクションか!
「テメー誰だよ?あぁ?」
いや〜怪しい物やないんでー。
そんな警戒心まるだしにしないで下さい。
「見たことない面だな。」
そりゃそうだ。
学校でこの格好は初めてだもん。