halcyon
どうも僕は人付き合いが苦手というか、クラスにイマイチ馴染めない。



図書室のドアをガラガラと音を立てて開ける。

「先生〜!!読み終わったょ。」

本棚の奥から声が返ってくる。

「いつも読むのが早いわね〜どうだった??私のオススメは。」

「いゃ〜面白かったょ。さすがだね〜!!」

「でしょ?!そうでしょ?!さすが私!!」

「…先生じゃないって…著者だよ、著者!!」

先生は少し間を置いて、

「オススメした私より著者…」

なんて言い、誰が見ても分かるガックリ…を表現していた。

クラスの誰かと話すより、先生との会話の方が遥かに楽しかった。
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