halcyon
「いゃいゃ、それは当たり前でしょ先生!!」

まるでショートコントの様に流れる会話。

「まぁあ…ね。確かに面白いわよね。」

「オチっていうかさ、最後の最後で最初に張ってた伏線を消化した所は流石ってカンジだったょ。もう鳥肌が立ったもん。」

そう言いながら借りていた、有名な文学賞の最年少受賞作品の本を先生に返した。



時計の長針のカチッという音に反応して時計を見る。

「じゃあ、そろそろ次の授業だから。また来るね先生。」

そう言って図書室から教室に戻ろうとした時、先生の口から出た驚くべき言葉が僕の足を止めた。
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