halcyon

｢そりゃあ、ソラの誕生日なんだから忘れる訳が無いでしょう??｣

｢ありがとう…｣

この温もりが狂おしい程に、好きで仕方が無い。

｢誕生日プレゼントは何が良い??｣

｢え??誕生日プレゼント??｣

僕は突然の事に驚く事しか出来なかった。

｢そう、誕生日プレゼント!!誕生日にはプレゼントをあげるのが当然でしょう??｣

｢え…そんなの良いって。気持ちだけで十分だよ。｣

｢本当に??｣

｢本当に!!｣

｢じゃあ…つまらないものなら受け取って貰える??｣

｢…つまらないもの??｣

｢そう!!つまらないもの。｣

｢…一応、じゃあ聞くだけ。｣

｢本当につまらないものなんだけど…私の本名か、私の携帯電話の番号!!｣

僕は携帯の画面を前に、つい微笑む。