halcyon
でも…自分を認めてくれた存在だから…


そんな理由を盾にして、先生と仕方なく付き合う自分を演じようとしている汚い一人の人間が、そこにはいた。

こうなるのなら映画なんか来なければ良かった。


これじゃあ、まるで…
僕は心の支えを失しに来たんだ。

「まぁあ理由をつけるのなら、そんなトコかしらね。」

「そう…」

僕は声に何色の色を付けるでも無く返事をした。

「ソラ、それじゃ分からないわ…じゃあYesかNoで答えて。私と付き合ってくれる??」

僕はしばらくしてから口を小さく開けて答える。
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