いつか見つけてね2
「それじゃ、考えさせてもらいます。」
こう答えておけばこれ以上勧められることが無いからと思って。
するとケインがニッコリ笑って
「ありがとう」
って言った。
それからは少しケインとアキラさんと話をした。
史君は元気にアメリカで仕事中。
タミーは相変わらず忙しいみたいだけど、時間を合わせては二人で会ってるみたい。
光信の近況って聞かれて
「忙しいですよ。
でも、毎日時間を見つけて過ごしています。」
「あら、お熱いことで。
ま、それぐらい当たり前よ。
こんなに可愛い美穂を放って仕事ばかりしてるなんてね~。」
「ああ。
何なら俺がデートに連れて行ってやろうか?
いい店知ってるけど?」
「いいえ、ケイン。
お断りしておきます。
ケインも仕事忙しいの知ってますよ。」
「ははは、断られたよ。
アキラ、それじゃ俺ら飯でも行くか?
もちろん仕事が終わってからだけどな。」
「そうね、家に帰っても何もないわよ。」
すごくこの二人の仲が近付いてる気がした。
「私たちは遅くなる前に失礼しますね。
お疲れ様でした。
行こう、岳斗君。」
そう言って私は彼と一緒にその場を後にした。