いつか見つけてね2
みんなが注目しているのは式を上げている二人と牧師さん。

その時、岳斗君が私の隣に戻ってきた。

軍手の手袋をはめている。

なんか結婚式というよりは、庭師さんみたいな感じ。

「俺ね、鳩飛ばすんだ。

白い鳩がパタパタって飛び立つの綺麗だろ?

結婚式が終わって、外でライスシャワーするときに勢い良く飛び出すってわけ。


ちょっと遅くなっちゃったから、式が始まる前に入りたかったんだけど、

あの中一人で入るのってちょっと勇気いってさ。

だから、エミを道連れてきたわけ。」


「そっか。

そういうことだったんだね。

というか、岳斗君アルバイトいっぱいしてるね。」


「これは、たまたま、俺が通ってる教会の牧師さんに頼まれただけ。

ただ蓋を開けて飛ばすだけだから。

一緒に来てよ。

それに、あのケインのウェディングの役にも立ちそうだろ?」





そこまで考えている岳斗君に尊敬の眼差しを送った。
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