いつか見つけてね2


「母さん、ただいま。

どうしたんだよ?

調子悪いのか?」


部屋に入ると母さんがベッドで眠っていた。


そしてそこには親父と談笑している夫婦がいた。


「おう、光信、もっとこっちへ来なさい。

こちらは桜和先生とその奥さんだ。」


そこには美穂の両親がいた。

「元気そうだね。

光信くん。」


そう言って桜和先生が俺の肩をトンと叩いた。


俺はまだ信じられなくて微動だにしないと


「あら、光信くん背が高くなったのね。

史也よりも高いわね。

だからあの子ってばヤキモチかしらね、ふふふ。」


そういった女性の仕草が美穂にそっくりだ。


「あの、これは一体どういうことで。」


俺は呆気にとられてどうしていいのかわからなかった。









「娘と結婚の約束したそうじゃないか?

俺達は聞いてないけど?」


「エッ。


そっ、それはっ。」


桜和先生がギロっと俺を見つめた。











「なーんてな。

史也から聞いた。

大事にしてくれてるみたいで、ありがとうな。」




「いやっ、そんな。

お付き合いさせてもらっているのに挨拶もしないで、失礼いたしました。」


いつもは強気な態度で仕事をこなす俺が少し緊張で冷や汗ものだった。
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