いつか見つけてね2


まだ少し緊張した面持ちで立っていたからか、先生の奥さんが俺に


「ほら、こっちに座ってくださいよ。

そんな緊張しないで。



昔は少し棘のある男の子だって思ってたけど今は丸くなったみたいね。」


昔の俺を覚えていたのかと思うと少し恥ずかしくなる。


「その節は、どうも…
    「美穂の事、好き?」



「エッ?」

聞き返してしまった。

「美穂のことよ?」


「もちろんです。


愛しています。

とても大事な存在です。」


俺は奥さんの目を見つめてそういった、

それに嘘はない。




「そう。



それなら少し距離をおいても大丈夫よね?」



「ハッ?」


何を言われたのかわからなかった。



頭が真っ白になった。



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