プラトニック・オーダー
「えええ?!」
三人が驚きの声をあげた。
「婚約者?!」
まぁ、普通の反応だと思う。
それくらい、保坂くんは魅力的な人だから。
普通の外見の、何の個性もない私なんかと付き合っているといえば、大抵の人はこういう反応になってしまう。
驚かなかったのは、雪菜くらいかな。
「やっぱり、びっくりするよね」
「びっくりっていうかぁ……でも、だから一人旅なんですね。なるほど」
ユウが納得したように頷く。
その隣でリエが同じ様に頷いていた。
「彼氏いるっては聞いてたけど、まさかあのイケメンとは。っていうか、薫さんの周りイケメンいすぎじゃないですか?」
「え、なになに?ききたいー」
少女達の興味はどうやら、違う方にそれたようで。
恐らく、憧れに近いものなのだろうか。
バンドマンに恋する少女達のように。近寄れない、手に届かないから余計に憧れる。
……私は、どうなのかな。
ふと、不安になる。
ミーハーな気持ちで保坂くんと付き合っていたことは一度もない。
確かに私の周りにはかっこいい男の人が多い。
大抵は優しくていい人たちばかりで、たまたまそういう人が外見も素敵だったというだけで。
だけど、見る人によれば、私はイケメンをはべらせる悪い女に見えるんだろうか。
「あ、そういえば噂で聞いたかもー。なんかほら、勇吾さんがいれこんでた女の人がいたってー。もしかしてそれって……」
いつの間にか。
私が今一番触れられたくない話題になっていたようだった。
「ちょっとユウやめなって!」
リエが慌てて私の顔を見ながら叱責する。
リエはあの夜の打ち上げにいたから、沙由か誠二さんにでも話をきいていたのだろう。
否定も、肯定もできない。
私が取った行動で、勇吾さんが行った行動で。
結果的に、彼女たちから夢を奪ってしまう形になったのは事実なのだから。
「でもそうかー。確かに薫さん、綺麗だもんねえ」
唐突に、ユウが言った。
綺麗?私が?
美人とは対極に居る私が?
何を言っているのか理解出来ずに、私は戸惑ってしまった。
そう、私は美人なんかじゃない。
そういわれたことなんて、お世辞以外では一度だって―……。
三人が驚きの声をあげた。
「婚約者?!」
まぁ、普通の反応だと思う。
それくらい、保坂くんは魅力的な人だから。
普通の外見の、何の個性もない私なんかと付き合っているといえば、大抵の人はこういう反応になってしまう。
驚かなかったのは、雪菜くらいかな。
「やっぱり、びっくりするよね」
「びっくりっていうかぁ……でも、だから一人旅なんですね。なるほど」
ユウが納得したように頷く。
その隣でリエが同じ様に頷いていた。
「彼氏いるっては聞いてたけど、まさかあのイケメンとは。っていうか、薫さんの周りイケメンいすぎじゃないですか?」
「え、なになに?ききたいー」
少女達の興味はどうやら、違う方にそれたようで。
恐らく、憧れに近いものなのだろうか。
バンドマンに恋する少女達のように。近寄れない、手に届かないから余計に憧れる。
……私は、どうなのかな。
ふと、不安になる。
ミーハーな気持ちで保坂くんと付き合っていたことは一度もない。
確かに私の周りにはかっこいい男の人が多い。
大抵は優しくていい人たちばかりで、たまたまそういう人が外見も素敵だったというだけで。
だけど、見る人によれば、私はイケメンをはべらせる悪い女に見えるんだろうか。
「あ、そういえば噂で聞いたかもー。なんかほら、勇吾さんがいれこんでた女の人がいたってー。もしかしてそれって……」
いつの間にか。
私が今一番触れられたくない話題になっていたようだった。
「ちょっとユウやめなって!」
リエが慌てて私の顔を見ながら叱責する。
リエはあの夜の打ち上げにいたから、沙由か誠二さんにでも話をきいていたのだろう。
否定も、肯定もできない。
私が取った行動で、勇吾さんが行った行動で。
結果的に、彼女たちから夢を奪ってしまう形になったのは事実なのだから。
「でもそうかー。確かに薫さん、綺麗だもんねえ」
唐突に、ユウが言った。
綺麗?私が?
美人とは対極に居る私が?
何を言っているのか理解出来ずに、私は戸惑ってしまった。
そう、私は美人なんかじゃない。
そういわれたことなんて、お世辞以外では一度だって―……。