ナチュラル
―――…っあ、見つけた………
思わず、目を疑った。
……開いた口が塞がらないって、まさにこうゆうことなんだ。
何気なく、ほんとに何気なく開けた引き出しの中には、なんと、裸の女の人がでかでかと載った雑誌が一つ、ポンと置かれるように入っていた。
「………っ」
………ど、どうしよう……。
弱みは握りたかったけど、いざ見つけたとなると、頭がパニックになる。
え、ていうか、まさかあるとは思わなかった……。
……だって、あのハルくんだよ!?
あの無気力で理論家で、勉強とゲームにしか興味がないようなあのハルくんがだよ!?
………こんな本を読むなんて、誰が想像するんだろうか………。
自分で探しておきながらかなりショックを受けるわたし。
わたしはその雑誌を目の前に、あまりの衝撃にその場に立ち尽くしていた。と。
「……何してるのそんなところで」
「―――~っ!!!!」
突然降ってきた声に、わたしは声にならない悲鳴を上げた。
びっくりして、思わず退いた――――後で、わたしはとてつもなく後悔した。