壊れたココロ
「うちら、受かったらここの生徒になるんだね。毎日通うようになるんだなぁ。」
トモはそう言うと、期待いっぱいの目をして校舎内をキョロキョロと見周していた。
トモの言葉に実感が沸くと、見るものがなんだか新鮮に感じられた。
教室は2階だったので案内板に沿って階段を登りながら2人でそわそわしていた。
2階に上がると、受験番号と教室の入口の番号を照らし合わせながら、教室1つ1つをまわった。
「教室は別々になっちゃったけど、お互い頑張ろうね。終わったらまたね。」
トモと別れてあたしは隣の教室に入った。
あった。
あたしの席は見通しのいい窓側の場所だった。
椅子に座ると、鞄から受験票と筆記用具を取り出した。
受験票を机の右端の番号の隣に並べると、机の番号に何か書いてあるのに気付いた。