壊れたココロ


…なんだろう?
小さく書かれたその文字を目を凝らして見た。


“窓の外見ろ”


特徴のあるその文字には見覚えがあった。


あたしはそのまま視線を窓の外に向けた。


窓からは校庭が見下ろせた。


…外??
どういうことだろう…。


あたしは窓から見える範囲を見渡した。


あっ!!


見下ろした先には、海斗と陸さんの2人がいた。


なんで2人がっ!?
思いがけない出来事にあたしはびっくりしていた。


2人はあたしに気が付くと手を振りガッツポーズのように拳を上げた。


“がんばれよ”


声は聞こえなかったが、大きな口の動きで読み取れた。


“ありがとう”


あたしも大きく口パクでお礼を言い、手を振り返した。


2人は安心したような顔をして帰って行った。



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