壊れたココロ
思いがけない出来事に、試験前の緊張と合わせ心臓のバクバクが止まらなかった。
陸さんが…あたしの為に。
そう考えると、胸の高まりは一層激しくなった。
よし、大丈夫。
2人の為にも絶対に合格しなきゃ。
不思議と変なプレッシャーもなく、あたしはただ前だけを向けた。
受験票と隣り合わせの番号からは、海斗も側に居るようで安心できた。
定刻になり、答案用紙が配られるとより緊迫した雰囲気になる。
一斉にペンを走らせる音が響き、あたしは2人の事を思い浮かべ一呼吸おいて動いた。