壊れたココロ
そういえば、昔はよく海斗の笑う顔も見てたけど、高校生になってからは見てないかも…、いや、もっと前からかな?
無表情の海斗が、笑顔になるときってどういう時なんだろう。
「ねぇ海斗、
海斗には好きな人とかいるの?」
ガチャ!
何気ないあたしの質問に飲んでいたお茶を急におき、海斗はびっくりした表情をした。
「いきなり何言い出すんだよっ!いるわけないだろっ!!」
「ふーん、いないんだぁ…。高校生とかって、普通彼女いたりするんじゃないの?」
「誰の話だよ。
だいたいそんな奴が居たら、ここになんて頻繁に通うかよ。」
…たしかに。
「そんな話はどうでもいいから、続きやるぞ。」
海斗はそういうと、再び淡々と勉強を進めた。