壊れたココロ
「よしっ。
今日は終わり。だいぶ進めたな。」
勉強モードとなり張り詰めていた空気が、海斗の一言で解放された。
「あー、疲れたぁ。」
あたしは解放感から腕を伸ばし体を反らした。
「よく頑張ったな。」
海斗はそう言ってあたしの頭をポンポンと2回叩いた。
「何その子供扱いっ!」
「だってまだガキじゃん。」
海斗はニコッと笑って言った。
久しぶりに見た海斗の笑顔は、さすが兄弟だけあって陸さんの笑い方に似ていて、相手が海斗にも関わらずなんだか少しドキッとした。