壊れたココロ
「お邪魔しました。
華奈ちゃん、またね。」
陸さんは振り返り、あたしに手を振ってくれたが、その行動が切なかった。
なぜならお姉ちゃんは靴を履き外まで付いていくから。
外では2人で何やら話した後に別れる。
あたしにはそれができない。お姉ちゃんがいる限り。
でも、まぁそんな思いは今までに数え切れないほど経験している。
切ない気持ちになるのも、胸が苦しくなるのもすでに慣れっこで、自分の気持ちを押し殺し、感情を隠すのは得意になっていた。
陸さんを好きでいる以上、続いていく事であって、今のところ終わりは見えない。
だからあたしはひたすら1人で耐えるしか方法はなかった。