壊れたココロ
期待
あの出来事から早1週間が経った。
過保護な両親が無理をしてはダメという事から、あの日から今日まで勉強は控えていた。
なので今日は1週間ぶりに陸さんに会える日となった。
参考書を開く度にあの日の陸さんの事を思い出す。
ピンポーン。
きたっ!
部屋を飛び出し階段を駆け下りると、いつものように玄関を開けた。
「久しぶりだね。」
「いらっしゃい、陸さん!」
ドアを開けた先には変わらず優しい笑顔の陸さんが立っていた。
「体調はどう?」
「あっ、全然平気です!」
真っ先に陸さんはあたしの事を心配してくれた。そんなことだけですごく嬉しくなるくらい、あたしは浮かれていた。