壊れたココロ
あたしはその後の勉強に集中出来ないほど、気持ちが有頂天にいた。
中学校最後の文化祭に、あの陸さんが来てくれるなんて、一緒に見て回ったり、美味しいもの食べたり、とにかく色んな事がしたい。
あたしの妄想は止まることなく次々と膨れ上がった。
参考書の問題がちっとも頭に入らず、一問解くのに時間がかかってしまっていたことから、陸さんはあたしの調子がまだ万全ではないからと勘違いをさせてしまい、勉強はいつもより早めに終わった。
陸さんとの時間は短縮されてしまったが、今はそんなこと気にならないほど浮かれていた。