壊れたココロ
9時の始業ベルと共に、お客さんが続々と校内へ入ってきた。
あたしは陸さんの姿をひたすら探した。
その時だった。
「華奈ちゃんっ!!」
この声はっ!!
声の方へ視線を向けた。
「陸さんっ!!
…………えっ…。」
「華奈〜!」
陸さんの隣には、無邪気に笑い手を振るお姉ちゃんがいた。
なんで…お姉ちゃんがいるの…。
「華奈ちゃん入口で待っててくれたんだ!」
「あ…はい……。」
あたしはショックを隠し切れなかった…。