壊れたココロ
「海斗先輩と知り合いだったの?知ってて黙ってたんだっ!ずっとあたしの浮かれる姿見て笑ってたんでしょ!!華奈って最低っ!!」
トモはあたしに怒りをぶつけるとそのままどこかへ走っていった。
あたしはどうしようもなく、ただ呆然とその場に立ち尽くした。
なにもかも最悪……。
すると、なぜだか海斗が急にトモの後を追って走って行った。
あたしはもうすでに考える力すらなく、絶望感に気力を失った。
近くにあった非常口を開け外へ出ると、そのまま階段へと腰を下ろした。
座ったとたん、今まで我慢していた涙が溢れでた。
校内のあちこちから聞こえる賑やかな声や大音量の音楽が不愉快でたまらなく耳を覆った。
もう全てがどうでもいいようにさえ思えた。