壊れたココロ
「…軽蔑しないの?」
あたしはそう聞くと、恐る恐るトモの反応を見た。
「するわけないじゃんっ!! もしかして、そんなこと気にしてずっと隠してたの?」
トモはあっさりと答えた。
「でも…これってしちゃいけない恋なんだよね。」
「……。
うーん、恋ってさぁ、実る実らないは別として、しちゃいけない恋なんてないと思うよ。
だって、その相手の立場なんて気にして好きになるわけじゃないし、好きになっちゃう気持ちは抑えられないもん。」
…確かにトモの言う通りかもしれない。
例えば、陸さんがお姉ちゃんの彼氏じゃなくて、他の誰かを好きでも、多分あたしは今と変わらず好きになっていたはずだから。
なんだかトモに話したら気持ちがスッとした。
「ありがとうトモ。
ずっと隠しててごめんね。」
そう言ってトモの顔を見ると、トモは笑顔を見せた。