壊れたココロ
1人で部屋にいると、どうしても陸さんを思い出してしまう。
教科書を開いても、陸さんがいつも細かくチェックしてくれていたラインが特に強調される。
陸さんが座っていた椅子を見るだけで切なさが込み上げる。
こんな想い、一体いつまで続くんだろう。
終わりがないんじゃないか…。
となりのお姉ちゃんの部屋から、誰かと電話で話す笑い声にも敏感に反応してしまい、勝手に苛立っては切なくなるの繰り返しだった。
嫉妬心も増してる自分にさえ嫌気が差す。
抜け出せるなら抜け出したい。
だが、出口は自分じゃ見つからなかった。