壊れたココロ
トントン。
「華奈、入るよ。」
誰かとの電話が終わったお姉ちゃんが部屋に入ってきた。
お姉ちゃんの表情を一目見ただけで、誰と話していたかすぐにわかった。
「華奈、大概くんが今日はごめんねって華奈に言っておいてって。」
「別に…、陸さん仕事忙しいの知ってるからそんなことわざわざいいのに。」
無意識にお姉ちゃんに対する態度がきつくなる。
「そっか、そうだよね。華奈はちゃんとわかってるもんね。勉強の邪魔してごめんね。」
お姉ちゃんはあたしの不機嫌な様子に感付いてか、そそくさと部屋を出た。
こんな自分が本当に嫌になる。