壊れたココロ
陸さんが荷物を積み終わると、ちょうどお姉ちゃんが家の中から出てきた。
陸さんはお母さんに挨拶をすると、2人は車に乗り込み、あっという間に見えない所まで行ってしまった。
車が見えなくなっても、あたしはただぼーっと外を眺めていた。
同じ姉妹なのに、お姉ちゃんにとっては最良の日、あたしにとっては何でもない日、こんなパターンにはうんざりしていた。
あたしは再びやる気をなくし、ベッドに戻ると布団にくるまった。
あたしにもいつか最良の日は来るのか…、今は全く想像出来なかった。
陸さんを好きでいる限り、そんな日は訪れない事は確実だった。