壊れたココロ


あたしがおにぎりを食べている間、海斗は教科書と参考書を照らし合わせていた。


「ねぇ、海斗はクリスマスなのにこんなところにいて予定なかったの?」


彼女はいないって聞いてはいたけど、わざわざこんな日に中学生の受験勉強に付き合ってくれる海斗に疑問を感じた。


「ないよ。」


随分とあっさりとした返事にあたしはなんだか拍子抜けした。


おにぎりを食べ終え、お茶を一気に飲み干すと、あたしは早速机に向かった。


「もういいのか?」


「うんっ、せっかく海斗が来てくれてんだもん時間がもったいないから!」


午後まで寝ていたこともあり、頭はすっかり冴えていたのであたしはすぐに勉強モードに切り換えられた。


< 82 / 104 >

この作品をシェア

pagetop