壊れたココロ
キーンコーン
カーンコーン
そんなあたしが1日のうちで唯一、陸さんへの想いから解放される時間が学校に来ているときだった。
「おはようっ華奈。」
「おはようートモ。」
小学校からの幼なじみのトモがなにやらニタニタとしながら駆け寄ってきた。
「華奈〜あたし見付けちゃった〜。」
「??…見つけたって、何を?」
「素敵な彼。」
満面の笑みを浮かべて話すトモは、まるで幼い子供のような表情をしていた。
「彼って…、もしかしてトモ好きな人できたのっ。」
トモは込み上げる笑いをこらえた真っ赤な顔でうなずいた。