壊れたココロ
受験
年も替わり、受験生にとっては追い込みのシーズンとなった。
あたしはひたすら部屋にこもり、日々教科書と参考書を開く毎日を過ごしていた。
相変わらず、陸さんより海斗の方が家に来る回数も多かったが、今はそれほど気にしなくなるほど受験に向け集中していた。
そんな中、あっという間に季節は進み、いよいよ受験まで数日と迫っていた。
今までのところはすでにやり尽くし、最近では海斗が作ったS高の過去問題を毎日テスト形式で行っていたので、学力にも自信がついていた。
「これだけ出来ればほぼ大丈夫だろ。」
毎回採点をしてくれた後の海斗のその一言を聞くと、更に安心できた。
テストが終わると、受験まで残りわずかということもあり、早めに切り上げるようになっていた。