壊れたココロ


「じゃあ、俺そろそろ帰るから、今日はもう勉強はしなくていいから早く寝ろよ。」


海斗はそう言うと部屋を出て下でお母さんに声を掛けると帰って行った。


海斗が帰った後、あたしはコーヒーのカップなどを下に持っていった。


部屋に戻り、何気なく机を見ると、机の上には見たことのないお守りが置いてあった。


海斗だ。
そのお守りを見て一目でわかった。


パステルブルーのお守りの真ん中には四つ葉のクローバーの刺繍が入っていた。


可愛い…。
海斗には似合わない、その可愛いらしいお守りを買ったところを想像したら、なんだかおかしくなった。


海斗なりの最大の励まし方なんだろうと思う。


これで明日は平気だ。
自信が確信へと変わった。


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