"ありがとう"を君に
なんで、私が榊原の後ろに乗らなきゃなんないんだろ…。
正直、独りは嫌だけどこんなんになるなら断わって帰れば良かったな…。
まぁ、断わって帰るのは無理か。
榊原の後ろに乗り、由香も河本の後ろに乗ったらしく先に出発した。
「……あの…重たかったら下りますけど。それに、よく知らない人を乗せられますね」
何故か、聞こうと思ってもない事まで口ずさんでいた。
そっか…。
彼は、いろんな女の子を乗せてるからそんな事どうでもいいんだよ……きっと。