Cross Over
『・・・よいしょっ』
資料室から重い荷物を運ぶ。
あー・・やっぱり澪に手伝ってもらえばよかった・・
肩を落とし、後悔しながら両手に袋いっぱいの資料を運ぶ。
『大変そうだね。』
後ろから声をかけられ、振り返る。
『倉沢さん・・・』
優しく微笑んだ倉沢さんが後ろに立っていた。
『手伝うよ。』
持っていた紙袋を倉沢さんが持つ。
『え・・・でも・・』
いいのいいの、と倉沢さんがこちらに笑みを向ける。
『俺もう、仕事終わりだから。』
時計を見ると定時をまわったところだった。
倉沢さんの微笑みにふと安心して、ありがとうございますと、軽くお辞儀をした。
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