Cross Over
『あー!!俺いいこと思い付いたーーっ!♪』
ランチの最中に、佐山先輩が声をあげる。
『今度さ!2人のお祝いに、4人で乾杯しよう!』
佐山先輩が思い付いたかのように手をあげた。
『えっ・・!?///』
『いいですねーっ!!♪それ!!』
澪が佐山先輩に同調し声をあげる。
『お前ら。ただ飲みたいだけだろ。』
新崎先輩が呆れたように言い、グラスの水を飲む。
いやいやいや、と佐山先輩が否定するように手を振る。
『2人を見守ってきた俺たちにしたら、ぜひ祝わさせて頂きたいんですよ。ね、澪ちゃん!♪』
わくわくした様子で佐山先輩が澪を見る。
『そーですよ!行きましょうっ♪いいよねっ!莉菜っ!♪』
楽しそうに澪がこちらを見る。
『えっ・・///でも・・っ』
新崎先輩を見る。
新崎先輩が呆れた顔をしたあと、こちらを見て優しく微笑み、うなずいた。
・・・・////
新崎先輩の優しい笑顔に、顔を赤らめてうつむく。
『・・・うん。じゃあ・・///』
『やったーー!♪♪』
澪と新崎先輩が手をあげて喜ぶ。
二人の様子にふと笑みがこぼれる。
・・なんか意気投合してるな。澪と佐山先輩。
どちらも明るい性格から気が合うのか、楽しげに、いつにしようかと計画を立てている。
『こいつら一体なんだと思ってんだよ。俺たちのこと。』
全くこちらのことを気にせず盛り上がるその様子に、
呆れたような笑みを浮かべながら、新崎先輩がつぶやく。
ふふふ、と小さく笑いながら答える。
『二人とも明るくて面白いし。この4人でいるの、なんだか楽しいですっ。』
笑顔になり、新崎先輩を見ると、
先輩が優しく目を細めた。
『莉菜が楽しいなら。それでいいよ。』
・・・・っ////
胸がドキっと脈打つ。
ダメだ・・・あたし付き合ってるのに、
一体いつまで新崎先輩にドキドキするんだろうっ。
・・・先輩がかっこよすぎて反則だよーー・・・っ///
黙って水を飲む新崎先輩の隣で一人、
騒がしい二人を横目に、
顔を赤らめてうつむいた。
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