【完】クールな同級生と、秘密の婚約!?
何秒か、いや、何十秒間か見つめ合っていた時。
ふっと湊が力なく、悲しく笑った。
「やっぱり……無理だ……」
「え……?」
私の手首から手を離し、起き上がると、湊が私をまっすぐに見据える。
そして、重い口をおもむろに開いた。
「俺たち、婚約解消しよう」
……え…………?
ドカンと重い鈍器のようなもので殴られたような衝撃が、頭に走った。
一瞬、頭が真っ白になって、何秒か掛けてやっと湊の言葉を理解する。
なん、で……?
婚約解消……? 嘘、でしょう……?