【完】クールな同級生と、秘密の婚約!?
甘い君
【亜瑚side】
「ふふんふふーん」
ただいま鼻歌を歌いながら、朝食調理中。
玉子焼きを作っていると、ふと昨日の夜のことを思い出して、ついニヤけてしまう。
『亜瑚、愛してる』
「えへへへー。もう、湊ったらーっ」
フライ返しを両手で握りしめ、浮かれていると──。
「俺がなに?」
「ひゃっ……!」
突然すぐ近くで声が聞こえたかと思うと、私の体はすっぽり後ろから抱きしめられていた。
「み、湊っ……!」
「おはよ」
「おはよ……」
冷静を装うけど、内心爆発しそうな鼓動を収めるのに精いっぱい。
いきなり抱きしめられたりしたら、ドキドキが止まらない。
朝から刺激が強いんですけど……!