【完】クールな同級生と、秘密の婚約!?
「よし、できた」
「ありがと!」
「亜瑚の髪、柔らかくて好きかも」
「そ、そう?」
「ずっと触ってたくなる」
そう言いながら湊は、私のポニーテールをいじって遊んでいる。
これじゃあ、私だけがやられっぱなしだ。
よーし! 私も反撃してやる!
私は振り返ると、湊のミルクティー色の柔らかい髪をくしゃくしゃーっと乱した。
「わ、なにするんだよ」
「えっへへー。お返し!」
髪をくしゃくしゃされて、首をすくめる湊はなんだか可愛い。
でも、可愛い湊が長く続くはずがなかった。
「俺にやり返すなんて、いい度胸だな」
そう言って、私の頬をぎゅむっと握ってくる。