【完】クールな同級生と、秘密の婚約!?
そしてついに、湊にバトンが渡った。
その途端、勢いよく走り出す湊。
そしてすぐ前を走っていた4位のクラスを抜いた瞬間、グラウンドが揺れた。
「きゃー!! 如月くーん!!」
「如月くん、かっこよすぎるー!!」
さすが、湊への声援はすごい。
さっきはこの声援に物怖じしてしまったけど、もう気にしない。
婚約のことがバレてしまうとか、そんな難しいことは考えないで応援する。そう決めたのだ。
湊がこちらへむかって走ってくる。
目の前を走り過ぎるタイミングで、私は大きく息を吸って声を張りあげた。
「如月くーん!! 頑張れー!!!」
その時。湊が私に気づいたのか、バチッと視線がぶつかった。
ふっと余裕げに笑う湊。
そして私の目の前を走り過ぎると、さらに加速した。