【完】クールな同級生と、秘密の婚約!?






「どっわ〜!! 綺麗〜!!」


目の前に広がった光景に、私は思わず声をあげた。

『亜瑚に見せたくて』そう言って連れて来られた広場の中央には、大きなクリスマスツリーがあった。


デートスポットになっているのか、カップルが多く見受けられる。


ツリーを彩るイルミネーションがとっても綺麗だ。

こんなに大きなクリスマスツリー、見たことない。


「湊、すっごく綺麗だよ……!
連れてきてくれてありがとう!」


くるっと後ろを振り返ると、湊はくすくす笑っていて。


「ほんと、想像どおりのリアクション」


そして私に一歩近づくと、マフラーを直してくれる。

はしゃぎすぎて、いつの間にかほどけかかってみたいだ。


「ありがとう! はぁー、本当に幸せな誕生日だなぁ……」


白い息と共に、抱えきれない幸福感を吐き出す。

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