【完】クールな同級生と、秘密の婚約!?
「でも、まだ誕生日プレゼント渡してない」
「え? 誕生日プレゼント?」
きょとんと首を傾げると、湊が私の手を取り、そして薬指になにか光るものをはめた。
手元へ視線を落とした私の目が、じわじわと見開かれていく。
え……、うそ……。
「これ……指輪……?」
顔をあげると、ぼやけた視界の中で湊が優しく微笑んでいた。
「プロポーズ、してなかったと思って」
「え……?」
「これから先もずっと、一番近くで笑っていてほしい。
俺と……結婚してください」
「湊……」
頬を熱いものが伝う。
嬉しすぎて、幸せすぎて――。
「よろしく、お願いします……」
たった一言が、喜びに震えていた。