【完】クールな同級生と、秘密の婚約!?
隠す必要も否定する必要もなく、俺は正直に答えた。
「まぁな、一応は」
「すげぇー! 相手どんな子?」
昨日出会ってからの亜瑚の姿が、頭の中を駆け巡る。
「んー、うるさい」
「ははっ」
「……でも、眩しすぎるくらいまっすぐなやつ」
「へぇ」
「同じクラスだから、明日紹介してやるよ」
「おっ! それは楽しみっ♪
ってか、旦那さん、新婚なんだから早く帰ってやれよ。
奥さん、待ってるよ」
「そんなガラじゃねぇし」
からかう祐馬にふっと笑い返し、俺は立ち上がった。
でもそうだな。せっかくだから、帰るか。
ひとりでなにかやらかしてそうだし。