【完】クールな同級生と、秘密の婚約!?
それからしばらくして、テーブルの上が亜瑚の料理でいっぱいになった。
エビフライ、パスタ、ポテトサラダ、ハンバーグまである。
「どうどう? 豪華じゃない?」
亜瑚が得意そうに、料理の前で仁王立ちをしている。
「ま、俺の妻としては当然」
「もー! 素直じゃない!」
「ほら、ピーピー騒いでないで食うよ。
せっかくの料理が冷める」
「それもそうだね! よし! 食べよう!」
百面相のようにすっかり機嫌を直した亜瑚がテーブルに着き、グラスを持った。
俺もグラスを持つ。
「2日遅れちゃったけど、湊、お誕生日おめでとー!!」
「さんきゅ」
俺たちはグラスを合わせ、乾杯をした。
それにしても、亜瑚の料理の腕はすごい。
レパートリーは豊富だし、レストランに並んでも遜色ないクオリティーの料理ばかり作る。
しかも、帰ってからこれ全部作るなんて、どれだけ大変だっただろう。