【完】クールな同級生と、秘密の婚約!?
「は? 人気?」
「ほら、学校でも、女子から熱い視線浴びちゃってるし」
「だからなに」
「えっ!? いや、別に……」
亜瑚が頬を赤くしながら、不自然に目をそらすように俯く。
……ははーん。こいつは……。
「もしかして、妬いてんの? 亜瑚ちゃん?」
わざと試すように顔を覗き込めば、途端に亜瑚の顔は茹でダコみたいに真っ赤になった。
「や、妬いてなんかないもん!」
いや、図星なの、バレバレなんですけど。
こんな小学生でもわかるような嘘、初めて見た。
……やばい。こいつ、おもしろいかも。
「ま、妻の要望なら、いくらでも構ってあげるけど?」
「はっ!? い、意味わかんない!
構ってもらわなくったって平気だもん!」
亜瑚がそっぽを向く。
でも強がってんのがミエミエ。
いちいち反応がおもしろくて、なんだかいじめたくなる。